2024.1.5 | 健康情報
知って欲しい!東洋医学について☆
Tomはり灸院では、東洋医学を用いて治療をしています!
しかし「東洋医学ってなに?」という疑問を持つ方が多いと思われます。
なので簡単にざっくりと「東洋医学について」と「東洋医学の病証」を紹介していきます。
東洋医学は2000年以上前に中国で生まれて、西暦600年仏教が日本に伝わってきた頃に入ってきました。
治療は主に身体に巡っている、気・血・津液の調整を行なっています。津液とは血以外の水分のことで、津はサラサラとした汗や尿などで、液は粘り気があり粘膜を潤す粘液や臓腑を流れるものです。
血と津液は分かるけど、気はねぇ〜…と思う方が多いと思います。私もそうでした!!
しかし、私たち人間も様々な物体も空気も全て原子から構成されていて、常に振動しながらそれぞれ形を保っています。目に見えるものは全て電磁気力という電気の力で形作られています。
そしてアインシュタインの世界一有名な式E=mc²です。簡単に言うとエネルギーとは物質であり、エネルギーが形になったのがあなたの肉体なのです。
なので簡単に気血津液をまとめると、気は身体や臓器を動かすエネルギーで、血は全ての細胞や臓器を栄養するもので、津液は全身を潤すものです。
そして気血津液が全身の経絡を巡っています。
経絡はツボとツボを結ぶもので、よくツボを駅として、経絡を線路と例えられます。
線路が壊れていたり駅が機能していないと、貨物で気血津液が運べなくなる。そうするとエネルギーが行き渡らなくなった腕や足や臓器に異常が出るというのが経絡の簡単な説明です。
また、精神とも深く繋がっているので、イライラし過ぎて肝臓経絡が悪くなり目の充血や頭痛。思い悩み過ぎて胃の経絡が悪くなり胃が痛くなるなど、精神が臓腑に影響することも、臓腑が精神に影響することもあります。
気血津液の主な症状(虚症)
気虚 : 息切れ、自汗、倦怠感、手足無力感、精神の萎縮、めまい、風邪を引きやすい
血虚 : 目のかすみ、立ちくらみ、経血過小、経血希薄、筋肉のひきつり、痺れ
津液虚 : 睡眠時手足が熱い、寝汗、乾燥、艶がない
以下は、各臓腑の症状を紹介しています。
肝の病証
・肝気鬱滞:精神抑鬱、怒りっぽい、胸悶、胸脇苦満、梅核気
・肝火亢進:頭面部に熱像が現れる、頭痛、目の充血、いらいら、怒りっぽい、胸悶、不眠
・肝陰虚:腎陰の不足、目が乾燥しゴロゴロする、めまい·耳鳴りを伴いやすい、五心煩熱、盗汗、口や喉の渇き
・肝陽亢進:過度の陰虚、めまい、頭痛、耳鳴り、目の充血、いらいら、 怒りっぽい、腰や膝がだるく力が入らない
・肝血虚:目の乾き·かすみ、脇部の隠痛、顔面萎黄、唇や舌の色が淡白、めまい、眠りが浅い、筋肉のひきつり、月経少量
・肝風:過度の肝陽亢進、ふるえ、ふらつき、めまい、痙攣、しびれ
心の病証
・心気虛:心悸、胸悶、息切れ、倦怠、自汗
・心陽虚:心悸、胸痛、畏寒、四肢の冷え、胸悶
・心血虚:臓腑の機能減退、心悸、不眠、めまい、健忘
・心陰虚:心悸、不眠、五心煩熱
・心火亢進:心悸、胸部の煩熱感、不眠、赤尿、狂乱、うわごと
・心脈阻滞:心悸、背部に放散する胸痛、胸悶
脾の病証
・脾気虚:食欲不振、泥状便、お腹が張る、食後の膨満感、浮腫、内臓下垂、不正性器出血
・脾陽虚:腹部の冷え、四肢の冷え、未消化物の下下痢、五更泄瀉、腹痛、喜温喜按、畏寒
・脾陰虛:食欲不振、食後の膨満感、消痩、無力感
・脾胃湿熱:腹部のつかえ、膨満感、腹部の隠痛、食欲不振、 嘔悪、 口苦、慢性的になる
・脾胃昇降失調:心下痞、悪心、 嘔吐、曖気、 腹鳴、下痢
肺の病証
・肺宣発肅降失調:咳、くしゃみ、鼻閉、無汗、痰飲停滞による浮腫
・肺気虛:無力な咳、喘息、少気、自汗、 痰飲、浮腫
・肺陰虚:から咳、むせかえる咳、咽頭の乾き、午後の潮熱、五心煩熱、盗汗
腎の病証
・腎精の不足:膝や腰の軟弱化、難聴、老眼、性欲減退、耳鳴り、めまい、健忘
・腎陰虚:他の臓腑と合併証をおこす、不眠、多夢、便秘、盗汗
・腎陽虚:膝や腰の軟弱化、四肢の冷え、寒がり、未消化物の下痢、陽萎、不妊症、浮腫
・腎気虚:膝や腰の軟弱化、遺精、早漏、遺尿、失禁、流産、帯下、耳鳴り、難聴、喘息、吸気困難、息切れ
胆の病証
・悪心、 嘔吐、ロ苦、黄疸、不安感
小腸の病証
・虚寒病証:食後の腹脹、未消化の下痢、腹鳴
・実熱病証:赤尿、舌尖紅
胃の病証
・胃寒:上腹部の鈍痛、腹部喜按、痛み食後に軽減
・胃熱:実熱:上腹部の灼熱痛、腹部拒按、消穀善飢、口臭、口渴、便秘
・虚熱:空腹なようで空腹でない、ロや咽頭の乾き
・食滞:食を嫌う、胸や胃がつかえて苦しい、呑酸、大便酸臭、舌苔厚
大腸の病証
・燥熱:便秘
・寒湿:泥状便、下痢
膀胱の病証
・腎陽虛:排尿不利、尿閉
・腎気虚:遺尿、 失禁
・湿熱:頻尿、尿意促迫、 排尿痛、 尿の混濁、結石
東洋医学の基本は「未病を治療する」です。
病気になって病名が付く前に日頃から身体のメンテナンスをしていきましょう!!