2021.5.3 | 頭痛改善
頭痛の原因とツボの押し方。鍼灸師が教える、頭痛改善セルフケア
あいたたた。ズキズキ
そんな急な頭痛 経験ありませんか?
頭痛にはさまざまな種類がありますが、明確な病気があるわないのに繰り返される頭痛と病気が原因で現れる頭痛との大きく分けて2種類があります。
主に原因のない【一次性頭痛】という頭痛が85%を占めるとも言われています。今回はこの一次性頭痛とそれらに対するセルフケアについてのお話をさせて頂きます。
一 次 性 頭 痛
1)緊張型頭痛
症状:
頭全体が締め付けられるような痛み
主な原因:
精神的ストレス、長時間の同じ姿勢などの身体的ストレスからくる首や頭の緊張、血流の悪化。または、目の使い過ぎによる疲労が筋肉のコリを引き起こし誘発する。
セルフケア:
・入浴や蒸しタオルなどで首や肩周辺を温め筋肉の緊張をほぐすと効果的
・こまめな休憩で背筋を伸ばしてストレッチが◎
2)片頭痛
症状:
ズキズキと脈を打つような痛み
※男性に比べ女性が多い
主な原因:
ストレスや疲労の他、不規則な睡眠、台風や梅雨時
期など天候の変化。女性の場合は整理周期にも関連しており女性ホルモンが関係しているのではと考えられる。
セルフケア:
・強い光や大きな音など脳への刺激をシャットアウトして安静にする。入浴や運動、マッサージ厳禁。
・冷たいタオルや冷却シートなどを使用しこめかみを冷やす。
・薬膳料理などで胃腸を温める食べ物を取り入れることも有効。
3)群発頭痛
症状:
目がえぐられるような激しい痛みが1~2か月間、毎日同じ時間に頭痛があらわれる。
※患者さんの多くが男性、数も少なくまれな頭痛
原因:
目の後ろの内頸動脈が拡張し炎症が起きているのではないかと考える。
セルフケア:
・規則正しい生活を心がける
・痛みに出ている期間は飲酒や喫煙を避ける
・痛みが激しい場合は、専門医の診察を受ける
・頭痛に対応するツボを刺激する
こんな時、ツボ押しNG!
・食事の前後1時間
・飲酒後
・入浴の直前直後
・ツボ周辺に痛みや腫れのある時
ツボを刺激する方法
◎押す際は、親指や手のひらでやさしく気持ちよい程度。テニスボールやヨガボールを転がしても
OK
◎1回6秒くらいのリズムで息を吐きながら少しずつ
◎蒸しタオルやホットパックでツボを温めるのもおススメ
◆頭痛を和らげる効果的なツボ◆
緊張型頭痛
緊張型頭痛の場合、首や肩の筋肉の緊張をほぐすことがポイントとなります。
− 頭・肩・首 −
【百会(ひゃくえ)】
両耳と鼻の延長線上に交わるところ
体の中心に向かって垂直に押しましょう。
【風池(ふうち)】
耳の後ろの骨と後頭部のくぼみの中間
【天柱(てんちゅう)】
首の骨の両側の太い筋肉の外側のくぼみ
【完骨(かんこつ)】
耳の後ろの骨の膨らみの下の後ろ側
【肩井(けんせい)】
首と肩先の真ん中、肩の筋肉の中心
− 顔 −
【太陽(たいよう)】
目と眉毛の端から指2本分外側
【頷厭(がんえん)】
髪の生え際に指を置き、口を開閉したときに動くところ
【印堂(いんどう)】
眉間の真ん中
片頭痛
片頭痛の場合は、痛いときは頭や首周りは触らず離れたツボを刺激しましょう。
− 腕・手 −
【手三里(てさんり)】
ひじを曲げたときにできる横ジワから手首に向かって指3本分のところ
【合谷(ごうこく)】
人差し指と親指の骨が合流する部分から、少し人差し指側
− 足 −
【崑崙(こんろん)】
くるぶしの外側とアキレス腱の間のくぼみ
【足臨泣(あしりんきゅう)】
小指を薬指の骨の合流地点